06月25日付 日経BizTechの報道「大学病院の一般名処方開始、後発品普及の意外な援軍に」へのコメント:19:27

大学病院の一般名処方開始、後発品普及の意外な援軍に

 最近、医薬関係者の間で話題を集めているのが、聖マリアンナ医科大学病院(川崎市)が、5月の連休明けから一般名処方を始めたことだ。ほぼ全面的に医薬分業をしている同病院は、このほど、116品目の内服薬について商品名処方から一般名処方に切り替えた。大学病院としては初めての取り組みだ。

 医療機関が一般名で処方すれば、処方せんを受け取った調剤薬局は、同じ成分ならどの会社の商品を患者に渡しても構わない。患者への情報提供とその選択に基づいて、効き目が同じで薬価の安い後発品を調剤することもできるわけだ。

 厚生労働省の使用促進策にもかかわらず後発品がなかなか普及しない理由の一つとして、医師が大学病院や勤務先の病院で使ってきた先発品の名前しか知らず、一般名を処方せんに書けないことが指摘されてきた。だが、大学病院で一般名処方になじんだ若手医師は、その後の勤務先や自分で開業した場合に、やはり一般名で処果的に後発品普及に一役買うとして注目されているわけだ。

http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/medi/315915

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◆ 2004.6.25 大学病院の一般名処方開始、後発品普及の意外な援軍に

 最近、医薬関係者の間で話題を集めているのが、聖マリアンナ医科大学病院(川崎市)が、5月の連休明けから一般名処方を始めたことだ。ほぼ全面的に医薬分業をしている同病院は、このほど、116品目の内服薬について商品名処方から一般名処方に切り替えた。大学病院としては初めての取り組みだ。

 医療機関が一般名で処方すれば、処方せんを受け取った調剤薬局は、同じ成分ならどの会社の商品を患者に渡しても構わない。患者への情報提供とその選択に基づいて、効き目が同じで薬価の安い後発品を調剤することもできるわけだ。

 厚生労働省の使用促進策にもかかわらず後発品がなかなか普及しない理由の一つとして、医師が大学病院や勤務先の病院で使ってきた先発品の名前しか知らず、一般名を処方せんに書けないことが指摘されてきた。だが、大学病院で一般名処方になじんだ若手医師は、その後の勤務先や自分で開業した場合に、やはり一般名で処方する可能性が高い。だから聖マリアンナ医科大学病院の取り組みは、結果的に後発品普及に一役買うとして注目されているわけだ。

 後発品の普及策としては、「代替調剤」の解禁がしばしば話題にのぼってきた。医師が商品名で処方した場合に、薬剤師が同じ成分の別の商品を患者に手渡すことを認める代替調剤は、医師の処方権との兼ね合いからなかなか認められそうにない。

 その点一般名処方の拡大は、現行制度の枠内でも取り組める。代替調剤の解禁に比べ、後発品の使用拡大につながるまでに時間はかかるだろうが、大学病院での一般名処方が広がれば、いつになるかわからない代替調剤の解禁を待つより、結局は早いかもしれない。

 今年4月の診療報酬改定では、後発品の使用促進策はほとんど盛り込まれなかっただけに、聖マリアンナ医科大学病院の一般名処方開始は、後発品メーカーにとって思わぬプレゼントになったと言えるだろう。

http://wcsadmin.nikkeibp.co.jp/wcs/leaf?CID=onair/medwave/tpic/315895
06月25日付 日経BizTechの報道「睡眠障害による血圧・心拍の変動が脳卒中発症の引き金に」へのコメント:19:27

睡眠障害による血圧・心拍の変動が脳卒中発症の引き金に

 睡眠時無呼吸症候群(OSA)などの睡眠障害は本来、低いレベルで安定している睡眠時の血圧や心拍に大きな変動を及ぼし、循環器障害を引き起こしたり、血栓の形成を促進して脳卒中の原因になっている可能性があるという。

 米Idaho州のIdaho Saint Alphonsus地域医療センター神経学研究所のPennie S. Siebert氏らの研究で、6月24日、世界脳卒中会議のポスターセッション「Risk Factors」で報告された。

http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/medi/315913

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◆ 2004.6.25 睡眠障害による血圧・心拍の変動が脳卒中発症の引き金に:関連性強く示唆する調査結果が報告

 睡眠時無呼吸症候群(OSA)などの睡眠障害は本来、低いレベルで安定している睡眠時の血圧や心拍に大きな変動を及ぼし、循環器障害を引き起こしたり、血栓の形成を促進して脳卒中の原因になっている可能性があるという。米Idaho州のIdaho Saint Alphonsus地域医療センター神経学研究所のPennie S. Siebert氏らの研究で、6月24日のポスターセッション「Risk Factors」で報告された。

 Siebert氏らの研究グループは睡眠障害患者317人を対象として詳細な調査を実施した。111項目の質問票、睡眠ポリグラフを含む13分類320項目のデータベースを作成し、睡眠習慣、睡眠状況の観察結果、日中の症状、睡眠に関する不満、治療歴などを詳細に調査した。対象者のうち、15人が脳卒中の既往があった。

 その結果、脳卒中の既往がある睡眠障害患者では、高血圧(73%対45%)や慢性肺疾患(40%対16%)、循環器系のトラブル(55%対26%)が多い傾向があった。また、睡眠時無呼吸症候群と診断された患者の比率も36%対15%で脳卒中既往者の方が多く、しかも脳卒中既往者では重症者の比率が高かった(70%対33%)。このため、呼吸停止も脳卒中患者が21%対2%と非常に多く、酸素利用者の比率が50%対15%、持続陽圧呼吸(CPAP)利用は65%対40%とより高率だった。

 Seibert氏らは、既存の研究で、脳卒中患者の31〜70%が睡眠中の脳卒中発作を体験しているとしており、睡眠障害の関与が疑われる。しかし、同氏らは、睡眠障害のリスク要因の多くは脳卒中の直接のリスク要因でもあるため、脳卒中患者に対して睡眠障害を発見しにくいという。しかし、睡眠障害患者に対して、脳卒中特有の所見や症状を把握することで、適切な治療を含む予防が可能だと指摘していた。

http://medwave2.nikkeibp.co.jp/wcs/leaf?CID=onair/medwave/tpic/315900