10月05日付 朝日新聞の報道「オーストラリア総選挙、カギ握る「緑の党」」へのコメント:21:00


 オーストラリアの総選挙で、環境保護を訴える「緑の党」がわずかながら支持を広げている。イラク戦争に一貫して反対している姿勢のほか、都市部の選挙区では同党の同性間の結婚是認の公約などが理由だ。議席増につながるかどうかは微妙な情勢だが、豪州独特の選挙制度の中で与党・保守連合と野党・労働党の命運を握る存在となりそうだ。

 豪政府は5月、欧州やカナダ、米国の一部の州などで同性間の結婚を是認する動きが相次いだことに対応し、結婚を事実上異性間に限ることなどを盛り込んだ結婚法の修正法案を発表。労働党も賛成に回り、8月に成立させた。

 これに対して、緑の党は森林資源、水資源の保全や温暖化対策の徹底など従来の政策のほか、イラク戦争でも開戦前から「違法な侵攻であり即時全面撤退すべきだ」と一貫している。さらに、同性結婚にも賛成。シドニーやメルボルンなど都市圏の同性愛者の多い地域で支持を拡大する一因になっている。

 緑の党の議員は現在上院に2人、下院に1人。前回選挙での支持率は5%だったが、今回は世論調査会社ニュースポールの調査で支持率7%前後を維持している。

 豪州の投票制度は「優先順位つき連記投票制」と言い、有権者は全候補に優先順位をつけて番号を書きこむ。50%の得票を超える候補がいない場合、最下位の候補から順番に得票対象から外され、その票は優先順位2位の候補に配分される仕組みだ。

 緑の党支持者の多くは労働党候補を第2位にすると見られ、与野党の票が伯仲する選挙区で勝敗を左右することもありそうだ。

http://www.asahi.com/international/update/1005/006.html

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