06月27日付 日刊スポーツの報道「映画ロケ来て!夕張市「爆破特区」申請へ」へのコメント:08:22

映画ロケ来て!夕張市「爆破特区」申請へ

 かつては炭鉱、今ではメロンと映画の街として知られる北海道夕張市が、建物爆破の規制緩和によって映画ロケを呼び込む「爆破特区」の申請準備を進めていることが26日までに、分かった。日本ではさまざまな規制に縛られ市街地での爆破シーン撮影は困難だが、実現すれば、ハリウッドに近づくダイナミックな映画製作が期待できる。ロケ誘致による直接経済効果やPRによる間接経済効果を狙う同市のみならず、映画関係者も申請の行方を見守っている。

 これまで、国内で撮影される爆破シーンは、私有地、工事現場、採石場で行われることが多かった。火薬取締法では爆破には知事の許可が必要。安全確保、場所、数量などが厳しく制限されている。カーチェイスなどは自治体の協力で市街地で実現する例も増えてきたが、爆破シーンの撮影は日本の映画製作者にとって大きな壁でもあった。ここに目を付けたのが、映画の街、夕張市だ。

 国内外の製作者に映画を撮影しやすい街としてさらにアピールできないかと、市の関係者が市街地でも建物爆破シーンを撮影可能な「爆破特区」構想を思いついた。特区の対象地域は市内全域で、炭鉱跡地や遊園地、古いアパートなどが候補に挙がっている。同市担当者は既に、国の構造改革特区推進室などと相談しており「いい感触を得ている。米国の映画のようなダイナミックな爆破シーンを実現させたい」と話した。今月中にも申請を予定しているという。

 同市は山田洋次監督の映画「幸福の黄色いハンカチ」(77年)の舞台になった。90年からは「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」を毎年開催。ロケも活発で、昨年は「珈琲時光」(侯孝賢監督、一青窈主演)を含む4本、今年も3本が撮影されるなど、街を挙げて映画に取り組んできた。

 しかし、最近は全国の自治体で映画のロケ誘致が活発化しており、競争が激化している。今回の申請の背景にはさまざまな経済効果とともに、元祖「映画の街」としての存在感を示す狙いもあるようだが、実現すれば、これまで以上に迫力あるシーンが日本で撮影されることになるのは間違いない。

[2004/6/27/07:01]

http://www.nikkansports.com/ns/entertainment/p-et-tp0-040627-0008.html

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