孤立深めた13歳少女 新宿・男児突き落とし事件 [朝日新聞]
2004年6月25日 時事ニュース
06月25日付 朝日新聞の報道「孤立深めた13歳少女 新宿・男児突き落とし事件」へのコメント:17:56
孤立深めた13歳少女 新宿・男児突き落とし事件
動物をいじめる。乱暴な言葉を投げつける。暴力を振るい、お金に執着する。東京都新宿区のマンションで22日、5歳の男児を11.6メートルの高さから突き落としたとされる中学2年の少女(13)は、小学校5年時に海外から転校してきた直後から、危険なシグナルを発していた。周囲は対応を探った。だが、少女は自分の居場所を見つけられずにいたように見える。
学校で、飼っていたハムスターを水道で窒息させた。埋めて、また掘り出して見せた。同じ小学校に子どもを通わせていた保護者が語るのは、少女のそんな姿だ。
周りからみればふとしたきっかけで、感情を爆発させる。殴る、ける。かみつく。高い所から石を投げつける。「みんな何をしてくれたんだよ」「あたしを馬鹿にしてる」と叫ぶこともあったという。
少女が繁華街のマンションに外国籍の母親と越してきたのは昨夏だった。
同じマンションに住む中国人女性(18)は「飼っているウサギを見せて」と頼んだことがある。このとき、少女がウサギに向かって「言うこと聞かないと殺すよ」と言うのを聞いた。
少女は中国語、英語などを話せた。「教えて欲しい」と女性が頼むと、「いくら払ってくれるの?」と聞かれたという。
小学校時代の同級生の保護者によると、少女は小学校のころ、母親にこんな手紙を書いた。「いつも悪い子でごめんね。いつかいい子になるよ」
一方、小学校の同級生の母親(46)は6年生に進級したころを「日ごとに暴力的になっていく彼女に、このままではほかの子どもの命が危ない、と感じました」と振り返る。
少女は5年生の秋に海外から転校してきた。直後から、授業中騒ぐ、万引きするなどの問題行動を起こすようになった。保護者らは校長、児童相談所、警察など各方面に対処を求めた。
話し合いも重ねた。少女を精神的なケアのできる機関に預けるのが最善の策だと母親に勧めた。当時のPTA役員の男性(48)は「今、きちんと治療しておくことが将来の彼女のためになる」と説得したという。
母親も苦しんでいたようだった、と男性は話す。一昨年、疲れた様子で「学校をもうやめる」と漏らした。
ちょうどその直後の6年生の6月ごろ、母親から小学校の退学の申し出があったと区教委は説明している。その後、登校しなくなったという。
中学は、学区外の学校に進学した。区教委の説明は「本人と親の強い希望だった」。だが、区教委関係者は「小学校の保護者から『同じ中学に子どもを通わせたくない』などの声が上がっていた」と話す。
東京都児童相談センターは、母親と言い争いになった時など2度、少女を一時保護した。「一時保護所もいつも満杯な状態だ。この子だけ特別に長期に保護するような理由が見つからなかった」と担当者は言う。
少女は一度も中学校に行かぬまま、不登校生らの通う、区の「適応指導教室」に通うようになった。教室では、違う表情を見せることもあった。数学が好きだった。卓球を楽しみ、学校にはいなかった友人が、3、4人いた。「小学校時代と比べて落ち着いてきたのに」と教委関係者は言う。
事件の日も、少女は教室に通った。その日の朝、父親と母親がけんかしたと、教室で話したという。 (06/25 17:49)
http://www.asahi.com/national/update/0625/016.html
孤立深めた13歳少女 新宿・男児突き落とし事件
動物をいじめる。乱暴な言葉を投げつける。暴力を振るい、お金に執着する。東京都新宿区のマンションで22日、5歳の男児を11.6メートルの高さから突き落としたとされる中学2年の少女(13)は、小学校5年時に海外から転校してきた直後から、危険なシグナルを発していた。周囲は対応を探った。だが、少女は自分の居場所を見つけられずにいたように見える。
学校で、飼っていたハムスターを水道で窒息させた。埋めて、また掘り出して見せた。同じ小学校に子どもを通わせていた保護者が語るのは、少女のそんな姿だ。
周りからみればふとしたきっかけで、感情を爆発させる。殴る、ける。かみつく。高い所から石を投げつける。「みんな何をしてくれたんだよ」「あたしを馬鹿にしてる」と叫ぶこともあったという。
少女が繁華街のマンションに外国籍の母親と越してきたのは昨夏だった。
同じマンションに住む中国人女性(18)は「飼っているウサギを見せて」と頼んだことがある。このとき、少女がウサギに向かって「言うこと聞かないと殺すよ」と言うのを聞いた。
少女は中国語、英語などを話せた。「教えて欲しい」と女性が頼むと、「いくら払ってくれるの?」と聞かれたという。
小学校時代の同級生の保護者によると、少女は小学校のころ、母親にこんな手紙を書いた。「いつも悪い子でごめんね。いつかいい子になるよ」
一方、小学校の同級生の母親(46)は6年生に進級したころを「日ごとに暴力的になっていく彼女に、このままではほかの子どもの命が危ない、と感じました」と振り返る。
少女は5年生の秋に海外から転校してきた。直後から、授業中騒ぐ、万引きするなどの問題行動を起こすようになった。保護者らは校長、児童相談所、警察など各方面に対処を求めた。
話し合いも重ねた。少女を精神的なケアのできる機関に預けるのが最善の策だと母親に勧めた。当時のPTA役員の男性(48)は「今、きちんと治療しておくことが将来の彼女のためになる」と説得したという。
母親も苦しんでいたようだった、と男性は話す。一昨年、疲れた様子で「学校をもうやめる」と漏らした。
ちょうどその直後の6年生の6月ごろ、母親から小学校の退学の申し出があったと区教委は説明している。その後、登校しなくなったという。
中学は、学区外の学校に進学した。区教委の説明は「本人と親の強い希望だった」。だが、区教委関係者は「小学校の保護者から『同じ中学に子どもを通わせたくない』などの声が上がっていた」と話す。
東京都児童相談センターは、母親と言い争いになった時など2度、少女を一時保護した。「一時保護所もいつも満杯な状態だ。この子だけ特別に長期に保護するような理由が見つからなかった」と担当者は言う。
少女は一度も中学校に行かぬまま、不登校生らの通う、区の「適応指導教室」に通うようになった。教室では、違う表情を見せることもあった。数学が好きだった。卓球を楽しみ、学校にはいなかった友人が、3、4人いた。「小学校時代と比べて落ち着いてきたのに」と教委関係者は言う。
事件の日も、少女は教室に通った。その日の朝、父親と母親がけんかしたと、教室で話したという。 (06/25 17:49)
http://www.asahi.com/national/update/0625/016.html
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