06月23日付 朝日新聞の報道「新宿男児転落で中2少女を家裁送致 都児童相談センター」へのコメント:22:09

新宿男児転落で中2少女を家裁送致 都児童相談センター

 東京都新宿区の5階建てマンションから孫継祖君(5)が転落してけがをした事件で、都児童相談センターは23日、孫君を突き落としたとされる同区立中学2年の少女(13)を東京家裁に送致した。同センターの飯山幸雄所長は同日午後、「少女には傷害を与えるという認識があるうえ、自分の行動を正当化しようとしている。家庭や地域との問題もあり、通所では指導は不可能」と家裁送致の理由を述べた。少女は「自分としては物事について我慢するよう努力しているが、限界を超えた」と話したという。

 家裁は23日、少女を東京少年鑑別所(練馬区)に2週間収容する観護措置を決めた。4週間まで延長でき、行動観察などを行う。家裁は、その結果や調査官の報告をもとに審判を開くかどうかを決める。

 同センターによると、少女は同日午後、約1時間ほど同センターの児童福祉司らと面接。精神科の医師の診察も受けた。事件当時の記憶は鮮明で、問いかけに対し、落ち着いた様子で話したという。

 孫君を突き落としたことについて「殺そうと思ったわけではなく、怖がらせるつもりだった」と説明。落ちた時は「『あっ』と思った」。下に降りて様子を見に行ったり、近くの人に転落を知らせたりしたという。

 落下現場は以前から知っており、「下に木や草があるので死なないのではないかと思って選んだ」と説明したという。家裁に送られることを告げられると、驚いた様子を見せたという。

 一方、警視庁は、少女が階段の踊り場から孫君を落とす前に高さを確認したうえ、背中を押したとみている。少女は孫君と金銭のトラブルがあったとしたうえで、「出会って月日がたつと態度が大きくなり、気に入らなかった」などと話したという。

 少女は小学校5年生の時に東南アジアから転校してきており、日本語は流暢(りゅうちょう)には話せなかったとされる。飯山所長は「日常生活には不自由はしない程度だったと思う。言葉の壁と言うより、周囲と適応していくのが難しい子どもだった」と指摘した。

 父親とは別居状態で、母親と2人暮らし。02年には自宅近くのマンションの敷地に入って注意を受けた時に大声を出したなどの理由で、警察から4、5回通告を受けた。母親と言い争い、センターで一時保護したこともあった。その後も近隣の住民などと小さなトラブルが続いていた。少女の行動に、母親も苦労していたという。

 同センターでは、02年に精神科医の診断と心理判定を行ったが、明確な診断名はつかなかった。

 飯山所長は「この子に適した環境がなかなかできず、何が攻撃的な行動につながるのか全体像が把握できなかった」。事件の防止策については「われわれも十分に努力してやってきた。事件をすべて予見できるわけでもないし、一時保護をしたり通所の回数を増やしたりしたとしても未然に防げたかどうかはわからない」と話している。 (06/23 22:02)

http://www.asahi.com/national/update/0623/030.html

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